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それから私は仁のお母さんと、妹の瑠璃(るり)ちゃんと仲良くなった。
張り詰めた物がプッツリと切れたお母さんは、本当に人が変わった様に優しくて…
母親の優しさを、あまり覚えていない私にはくすぐったく感じた。
「お父さんとはまだ別居?」
「ああ。2人とも離婚する気は無いみたいだからな…今はまだ離れていた方が良いんだろう」
「そっか」
別居中でも、離婚しないならそこには、家族愛があるからだよね。
良かった。
仁と瑠璃ちゃんには、お父さんとお母さんがちゃんといるんだ。
「いつか、一緒に暮らせると良いね」
私が笑顔で仁に言うと、仁はフッと笑って私の頭を撫でた。
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