両親

15/17
前へ
/100ページ
次へ
一つの疑問が浮かび上がる。 「そういえば、この家の構造ってどうなっているんですか?」 「ああ、言ってなかったっけ。この家はエレベーターが動くんじゃなくて、部屋が動くんだ。親父の悪戯だよ。」 慈琉さんが反論する。 「悪戯じゃないよ。ミステリーの本に出た家を作って、住んでみたかったんだ。」 「私もミステリー大好きです。まあ定番な本しか読んだ事ないですが。」 慈琉さんの言葉に目を輝かせた私に、有慈さんが怪訝な顔をする。 「じゃ、知っているかな?こう言う家。」 「はい。段ボールじゃなかったので、同じ物かはわかりませんけど。」
/100ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2729人が本棚に入れています
本棚に追加