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「糞がぁあ!!」
叫び声を上げると、空気がビリビリと震える。
何かにこのどうしようもない怒りをぶつけたい。
物に当たる程腐ってはいない。だからこうして吠えている。
「どうなされたのですか?」
華麗に果実の皮を剥くのはニスロカ。
「どうぞ。」
綺麗に盛り付けられた食べ物。
どれも元が不気味で歪な物だったとは思えないほど鮮やかになっている。
ニスロカの手にかかれば容易い事だった。
ニスロカの作った料理に手を伸ばすベルゼブブ。
「で、どおなされたのです?」
「…零に会った。」
「零、ですか…」
蘇る天界での戦争。
噂には聞いていた零という存在。
その存在を示すかの様に同胞達を地の底へと叩き落とした、忌まわしき存在。
「しかし何故零が此処に。」
「分からん。しかし舐めた事をしてくれた。生き恥もんだ。」
再び沸き上がってくる苛つき。冷たい瞳。そして「壊したくない」という言葉。
どこか寂しげだった。
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