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「じゃ、また明日」 「うん…また、明日ね」 そう言って別れるまで、委員長は買ったぬいぐるみをずっと手に持っていた。余程気に入ったのだろう。言い方が変だが、この機会に苦手を克服できればいいが。 寮に帰った俺は、真っ直ぐ自分の部屋に戻った。本当は勉強するべきだが、勿論そんな事はしない。読書の方もあまり乗り気じゃないから、とりあえずパソコンの電源を入れる。 なんとこの寮、パソコンが各部屋に一つずつ備えてあるのだ。これを通して、学校の進路関係の資料などを閲覧できるようになっているが、みんな基本的には私用に使っている。通信料なども、しっかり家賃に加算されて請求されるから、当然と言えば当然だ。 「…あれ、メールが来てる」 新着メール一件。差出人は、アスタリスク管理人からだ。 どうせ相互リンク先のサービス告知やら些細なお知らせだろうと思い、あまり重要視せずに軽い気持ちでメールを開く。 『おめでとうございます。貴方はアスタリスク管理人に選ばれました』 「…は…? 何だこれ…悪戯か?」 俺がアスタリスク管理人に選ばれた。メールにはそう書いてある。見間違いではない。 『内容につきましては、以下の連絡先までご連絡下さい』 そう書いてあった下には、メールアドレスと電話番号が書いてあった。混乱していた俺は、状況を飲み込むため、そのアドレスにメールを送った。 『管理人に選ばれたとは、どういうことですか? 説明をお願いします』 「送信…と」 新着メール一件。返事は驚くほど早く返ってきた。
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