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数日後。
「…こんにちは。」
「あつ、菜月!!」
「他のみんなは?」
「まだ誰も来てないよ。」
―…ってことは二人っきり!?何か照れる…。
何て考えていると…突然
「菜月。何かうたって。」
「へっ!?いきなり!」
「ほら、ここみて。人魚が男にうたってあげるとこがあるんだ。」
―そうだ。舞台の上では私は総士の恋人なんだ…。
「…って言われても何歌えばいい?」
「う~ん…。そうだなぁ…。あっ!あの歌がいいな。初めて会った時に菜月が歌ってたやつ。」
―いつかこの歌を大切な人のために歌える日を夢みてた……
―…♪♪
―たった一人だけのために。
「…この歌…舞台の内容とどこかにてる…」
―愛しい人のために 歌い続けた人魚。
人魚もこんな気持ちだったのだろうか。
ただ愛しくて。
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