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「これって、プライベートですよね?」
きちんとソファーに座り直た。名前の事は、極力呼ばなければいいのだと考え、まずは話を進める事にした。
が。
部長は私の発した質問に対して、全く答えようとしない。それどころか、一寸たりとも動かない。
勇気を出して再度尋ねる。今度は、敬語を使わずに。
「こ、これって、プライベートで、仕事とは全く関係ない・・・・よね?」
すると部長はやっと口を開いた。
「はい。そのつもりですが、一切仕事に差しさわりがないかと言えば正直わかりません。私も人間なんで。」
その言葉を聴き、お先真っ暗になる。じゃぁ、何にも聞けないじゃないか・・・・!!!そう、よく考えたらそうだよね!!だって、少々の嫉妬を、私に仕事で押し付けるような、そんな人だもん。
「・・・・と言うのは嘘です。今、失礼な事思ったでしょう。こんなの、プライベートに決まってます。そのくらい、わきまえてますよ。もう意地悪しませんって。」
「ほ、本当ですか?!」
「もちろんです。」
その言葉を聴いて安心する私は、かなり安直なのかもしれない。
ほっと胸をなでおろして、目の前にいる嫌味部長を質問攻めにする事を決意した。
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