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「そうですか。では、今日はこの辺で終わらせてください。」
「え、でも、まだ終わってないんですよ?締め切り明日って言われましたし・・・・」
(そう、お前に言われたんだよ、『金曜日までにお願いしますね。』って、にっこり笑顔つきで!!!)
私が、少しむっとして言い返すと、嫌味部長は信じられない事を言った。
「そんな事はもうどうでもいいです。それより、少し話しましょう。」
「私にとってはどうでもいいことじゃないんで。」
『そんな事』と、悪びれもせずに言った部長にぶち切れそうになりながら、そう言い返す。私のその答えに、
「そうですか、それなら仕方ないですね。」
と言った部長は、
「会社でこんな話したくないんですが。」
と前置きをした後にこう続けた。
「どうして今週はあのスーツ着てくれなかったんですか?あんなに似合ってたのに。」
その言葉に、私は思わず赤面してしまった。
何故かって?だって、色々思い出してしまったんだもん。大っ嫌いだった嫌味部長の事を考え続けてた自分を。
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