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時と場所なんて考えてる余裕なんてあるかい!
「じ、じゃぁ、あの虐めのような仕事量は・・・・」
「愛です❤まぁ、少々嫉妬が混じっていた事に否定はしませんが。」
(・・・・あれが少々だって・・・・?)
「じ、じゃぁ、出張から帰ってきた後のあの仕事量は・・・・」
「2週間、美幸さんの顔を見れなくて寂しかったもので、つい。」
(・・・・つい?なにその思いつき発言!!しかも、満面の笑みで言う事?!)
「おかげで僕はとても楽でしたけど。だから、後の仕事は僕がやっちゃいますね。」
開いた口がふさがりません。何この自己中の塊。
「質問はそれだけですか?ではそろそろ告白の答えを・・・・」
「うわー!ち、ちょっとまったぁ!!あるある、いっぱいありますっっ!!」
慌てふためいて、思わず立ち上がる私に、部長は笑顔で付け足した。
「わかりました。では、質問に答えてあげましょう。その代わり、きちんと座る事。それから敬語は使わない事。それから僕の事を『啓輔さん』と呼ぶ事。」
「け、『啓輔さん』??!無理です、絶対無理です!!」
私の必死の抵抗も、部長の笑顔の前では無意味だった。
これはもう、やるしかないらしい。私も女だ。腹を括ろう。
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