+観察その73+

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ちょっと飛んで、昨夜の話。 七海に呼ばれて、七海の部屋へ行く。 … …… ……… おばけが出たんだって(笑) 窓の外に、白い着物を着たお婆さんが立っていたんだって(笑) おばけなんてないさ♪ おばけなんてうそさ♪ ビビりまくって、そんな童謡を歌っている(笑) 窓の外はベランダだから、人が立てなくはない。 見てくれと言うので、窓から覗く。 ね「誰もいないよ」 そう言って振り返ると、床に布団を敷いている。 七「今日はここで寝て…」 ね「耕平呼んだら?」 七「喧嘩中…」 ね「仲直りのチャンスじゃん(笑)」 七「いいから、今日だけは私の言うこと聞いて」 今日だけだと?(笑) いつもそうして従わせてきただろ?(笑) ね「どっしよっかっなぁ~♪(笑)」 七「…てめぇ」 どうせ、言う通りにさせられるんだから、遊んでやろ。 ね「あのさ、知ってる?着ている服を後ろ前逆に着ると、おばけから見えないって…」 (ゴメン…嘘だけどさ(笑)) 七「まじ?耳なし芳一的な?」 ね「そ、それそれ」 早速、人の目も気にせず着ていた服を脱ぎはじめる(笑) 七「下着は?」 ね「それはたぶん大丈夫(笑)」 フリースのズボンを逆に穿く。股間の辺りがモコモコしている(笑) フリースのパーカーを逆に着る。 七「ちょっとファスナー上げて」 七「顔は?見えちゃうじゃん?芳一の轍は踏みたくない(笑)」 ね「胸元に垂れ下がってるフードを被れ(笑)」 七「なるほどー」 言われるがままにフードで顔を隠す。 七「何にも見えね(笑)」 ね「……(笑)」 ベッドに入っておとなしくなる。 15分くらい経っただろうか… 七「ねぇ、私、あんたの遊びに付き合ってるだけだって知ってる?」 ね「知ってるよ(笑)」 七「そっか、ならいい(笑)」 七「お陰で少し恐さが紛れた(笑)」 ね「なら、戻っていい?」 七「念のため、今夜はいて(笑)」 それから七海は直ぐに寝息をたてはじめた。 僕は明け方まで眠れなかった(笑) 白いお婆さんはいずこ?(笑)
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