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…?
突然の大声に、あえてゆっくりと振り返えってあげると、入り口に体重を預けて佇む隻眼の男…。
「その質問には、この夏侯元譲こと夏侯惇様が答えさせてもらうぜ!」
「それはいいけど。曹操軍筆頭武将が、董卓様の所持する城に入ってくるなんて、物凄~く良い度胸と思うけど…。」
よっぽど肝が据わっていないと、切り伏せるか、人を呼ぶかを確実にすると思う。それをしない私は、中々肝が据わっているという事かしら。
最も、張遼は別の理由があるのかもしれないけれど。
「まぁ、細かい事気にすんなよ姫様よ。」
突っ込んであげると、“重大な事”ね。
「そんな事言ってたら、袁術さんの所とアンタの婚姻の話だって時代背景おかしくなっちまうぜ。それに何れは、この張遼と俺は同じ旗印の下で戦う仲間だ。」
「まぁ、二勢力で組むのなら戦術的にも一つの手と言いますし…」
冷静に張遼が口にする。そういえば、二勢力だと最大指揮値が9留まるのよね。三勢力で6っていうのは一般的に難しいらしいんだけど。
………………置いときましょ。
「ま、いいわ。答えてくれるのなら、速くしてくれる?」
自分用に入れた美味しいお茶を口にしつつ、返答を待ってあげる。
すると、元譲は口の端をニヤリと吊り上げて。…って、吊り上げっぱなしの気もするいけど。
「待っていたぜ、その言葉をよ…。」
それはお疲れ様。
が、その言葉を止めに入るのは張遼。袖にすがって、口をパクパクさせてる。はっきり言って、とっても格好悪いの。
「げ、元譲殿!」
「聞いて驚け! 姫様よ! 俺とそこに居る張文遠は夜な夜なニャンニャンする仲だったのだぁ!!」
ニャ~ン♪
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