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高居の真剣な告白だった。しかしつぐみには高居は最高の男では無かった。もっとも、こんな出会い方じゃなければ気持ちも違ったかもしれないが。
「ありがとうございます。そこまで言ってくれるなんて…嬉しいです。」
「つぐみさん…」
「ただ、まだあなたには…」
つぐみは立ち去ろうとする。その時後ろで高居が座ったまま言う。
「何か大きな悩みを抱えているなら僕に言ってくれ。確かに僕は家族じゃない、でも君を苦しみから守りたいんだ。」
それを背中で聞いたつぐみは、何も言わずにリビングを去った。
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