第13話 レジェンド・ファイター

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「クソだな」  バルは悟った。  アルファングが自らの意思で、アムステル城を見捨てた訳ではないことを。 「理解してもらえて嬉しいよ。では、出撃の用意を整えてくれ」 「この話の流れでか?」  アルファングの矛盾した命令に、バルは戸惑った。 「アムステル城は陥落するだろう。その時、徹底する軍を援護する必要がある。エルステーラ城からアムステル城までの間にある砦に、バルとグラウグスの部隊を密かに配置してもらいたい」 「御意にございます、殿下」  グラウグスが一礼する。 「汚いな、クソジジイ」  どうやらグラウグスは、アルファングの意向を知っていたらしい。
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