第3話 放浪の戦士

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   という事は、ギリシア時代に《ハーピィー》が地球界に現れたのか、地球界の人間がミドル・ワールドに招かれたのだろうと翔は推測した。   「空からの攻撃か…厄介だな…」    《ハーピィー》が急降下して、足の巨大な鉤爪で兵士を切り裂いていく。    地上から剣や槍を振り回しても《ハーピィー》には当たらなかった。    しかし、人間と同じ顔はしていても、涎を垂らした口元と白濁した目からは知性の欠片は見られない。    暗黒神の軍勢を指揮している存在がいるとしたら、別の何かだ。    翔は敵の作戦を見極めようとした。  
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