第3話 放浪の戦士

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  「素人の俺と明比呂より、弥生の方が確実だと思うんだがな」    翔が無造作に矢を弓につがえ、《ハーピィー》に狙いを定める。    弓矢など、おもちゃでしか触ったことしかなかったが、翔にはある考えがあった。    矢を引き絞り、精神を集中する。    すると《ハーピィー》の動きが遅くなったように感じた。    ミドル・ワールドでは、地球界の人間は驚異的な身体能力を発揮する。    ならば、精神を集中させれば飛んで移動している物体も止まって見えるに違いない、と翔は考えた。  
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