第3話 放浪の戦士

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   しかし、現れたのは一頭の馬に跨ったボロボロのマントをまとったみすぼらしい男だけだった。   「何者だ?」    翔は見かけに騙されなかった。    その男の放つ殺気は、《オーガ》をも圧倒していた。    男が無言で手綱を引くと、馬もゆっくりと《オーガ》に向かって進み出す。   「へー」    翔は感心した。あんな化け物を前に怯まないなんて、何と素晴らしい馬なんだ。    やがて男が槍を構え、馬が突進する。  翔は《ハーピィー》を相手にしながら、男の戦い振りに注目した。  
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