第4話 人と、闇と

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「確かに散歩するには、いい夜です」 「そっちも散歩か?」 「そうです。何なら一緒に行きますか?」 「構わん」  あっさりとラルフが頷く。 「さっぱり分からん」  明比呂には散歩が目的とは思えなかった。  思えなかったが、二人の目的が何なのか、見当もつかなかった。  ラルフが手にした懐中電灯のような筒を持って歩き出す。  それは部屋を明るくしていた石、輝光石を入れた筒だった。懐中輝光石、と言ってもいいかもしれない。  明比呂や翔にとっては明かりがなくても問題なかったが、ラルフには足下を照らさなければならない闇夜のようだ。  どうやらこれも、地球界の人間の特性らしい。 「どこに行く気だ?」  ラルフの後を付いていきながら、横を歩く翔に明比呂が問い掛ける。 「村の入り口。こっちからだと出口かな」
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