第4話 人と、闇と

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「どうかしたか?」  ラルフの背中を睨むように見ている翔に、明比呂が問い掛けた。 「いいや」  と答えつつ、翔はラルフのことを考えていた。  ラルフは知っていたのではないだろうか、人間が光明神を裏切れる、ということを。 「もう朝なの?」  弥生の言う通り、空がだんだんと明るくなってきていた。 「ミドル・ワールドに来た日から徹夜とはね。先が思いやられるぜ…」  そう言いながらも、翔は疲れも眠気も全く感じていなかった。  それが何を意味するのか全く分からない。  翔に与えられた判断材料は、皆無に等しかった。  五里霧中。  それが、今の自分を表すのに適したものだと翔には思えてならなかった。 第4話 完
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