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確かにホーリー・ソードを手にした瞬間から、自分が自分でなくなった感じだった。
体の奥底から力が溢れ、怖いものなど何もないように思えた。
しかし、それが自分の考えだったのか、明比呂には分からなかった。
「ホーリー・ソードを自分のものにしろ。俺にはそれしか言えん」
翔が明比呂の肩を叩く。
「とりあえず、戻りましょう」
弥生がアリアドネの糸を拾う。
明比呂、翔、弥生、ユニス、ラルフ。
この五人をアリアドネの糸がどこに導くのか、それは今は誰にも分からなかった。
第七話 完
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