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そこに、たまたま通りかかった英雄ペルセウスがメデューサの首をケートスに見せて石にしていまいアンドロメダを救うというのが神話の内容だ。
このケートスと呼ばれるくじら座の化け物を、ティアマトとしている資料も少なくない。
ペルセウスのモデルがマルドゥークだから、ケートスのモデルがティアマトだという解釈なのだろう。
しかし、ティアマトの死体からマルドゥークは天地を想像したのだ。
そんな大スケールな神話をモデルにして、敵を石に変えるだけの終わらすなんて、バビロニア神話に対してあまりにもスケールダウンしていないだろうか。
だから、翔は次のように考える。
ギリシャ人は、大地母神にして死と破壊を司るメデューサを退治する英雄に、ティアマト殺しのマルドゥークを選んだのではないだろうか。
つまり、メデューサを退治するということは、マルドゥークが天地を創造したと同じぐらいの功績だとギリシャ人は考えたのではないか。
さらにギリシャ人は、メデューサの首をアテナに捧げることによって、自ら分離させたアテナとメデューサを再び融合させたのではないだろうか、と。
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