第10話 ホーリー・シールド

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「色々と分からないことだらけだが、もしかしたらペルセウスという英雄のメデューサ退治はバビロニア神話のティアマト退治をモチーフにした作り話でしかなく…」  喉の乾きが激しく、そこで翔は唾を飲み込んだ。 「実はペルセウスという英雄は存在せず、メデューサも退治されず、メデューサは今なおアテナという戦女神の死と破壊を司る一面としてアテネと共にあるということか!」  それが、翔が導き出した結論だった。 「さあ、どうかしら?」  翔の問いに答えず、フルプレートアーマーの美女は艶然と微笑み返す。  しかし、否定をしないということは、認めたも同然だ。  つまり、目の前にいる女性はアテナであり、メデューサなのだ。  ホーリー・シールドを手に入れるためには、戦女神にして死と破壊をも司る女神を倒さなければならない。 「貴女も暗黒神配下の魔神なんですか?」  翔が問う。  暗黒神の配下に、光明神の三種の神器を使いこなすことができるのだろうか。
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