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「愚問だな。この神殿は私を大地母神として崇め人間が設立したもの。それこそ、光明神や暗黒神が誕生する以前にだ。故に私は光明神や暗黒神、いずれに与するものではない」
「ならば、ホーリー・シールドをお譲りいただけませんか。貴女は光明神と暗黒神との戦は、無関係なはずです」
「光明神と暗黒神の戦には興味は無い。だが、ドラゴン・オーブの継承者との戦には興味がある。従って、このホーリー・シールドが欲しければ、私と戦うしかない」
「そいつは驚いた」
戦と死と破壊を司る女神が、一個人との戦いに固執するとは。
「要は、ホーリー・シールドをあいつから奪い取ればいいんだろう」
幸か不幸か、明比呂はアテナもメデューサのことも知らなかった。
だから、目の前のフルプレートアーマーの女性が、どんな存在であるか知る由もない。
「無知ってのは、素晴らしいな」
この時、翔は明比呂がとてつもなく頼もしく思えた。
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