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ピッ、ピッ、ピッ、ピッ…… 俺は一定のリズムで刻まれる電子音で目を覚ました。 此処はどこだろう。 真っ白な室内の所為か日の光が嫌に眩しく目を反らす。 するとそこには女性がベッドに突っ伏していた。 横顔しか見えないが二十歳前後だろうか、知らない子だ。 ドアが開いて別の女性が入って来た。 僕と目をあわせると驚いたように「サトウサン」と言った。 サトウサン…何だろう解らない。そんな事を考えているとその女性は嬉しそうに「ヒライサン、サトウサンが目を覚ましましたよ」 と言いながら例の彼女の肩を叩く。 今度はヒライサン…… 思い出した。確か名字と言うヤツだ。漢字だと佐藤、平井であっていると思う。最後の「さん」って言うのは敬称だね。特に意味はない。 それで此処は病院で、彼女を起こしてる方の人は看護婦いや看護師になるだっけ。 「嘘っ、息してない」 突然看護師が声を上げるんでビックリした。 なんか意識無いみたい。 俺のベッドを勝手に使ってる例の彼女。 俺はナースコールを押した。 何でだか解んないんだけどね。 「急患でーす、なんか息してないみたいなんで早くしてくださいねー」 これで良かったんだよね? 看護師サン。
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