*厄介者*

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薬が効き始めたのか、しばらくすると彼女は眠った。 長い睫毛。 ワインレッドのくせのある長髪。 赤みのない白い肌。 まるで、人形のような寝顔。 亜「良かったぁ..びっくりしたよぉ」 亜由美がその場にへたり込む。 由「大したことねぇから大丈夫だろ。しかし、何があったんだ?道端でこんな切り傷…穏やかじゃねえな」 由季夜さんは煙草に火をつけると彼女をちらりと見た。 確かに由季夜さんの言う通りだ。 単純に考えたら、事件に巻き込まれたとか。通り魔的な。 まあ、彼女が何者かわからないうちはなんとも言えないが。 そして由季夜さんはさっきの仕事の続きを始めた。 影「亜由美ー、チョコない?」 影次は万年脳天気だな。 光「影次、5分遅刻。おやつ抜き」 俺は立ち上がって影次の額にデコピンした。思いっきり綺麗に決まった。 影「…~~~~っ!!」 痛いのか影次は額を押さえ苦悶。 影「いいぢゃんか人助けしたんだしっ!!」 涙目で睨んでも怖くねぇよ(笑) 亜「今回は見逃してあげましょうよー」 亜由美がチョコケーキと紅茶を用意しながら言った。 光「亜由美くんに感謝しろよ影次」 俺は早速紅茶を飲んだ。 影「さんきゅー亜由美」 影次もケーキを手掴みで頬張った。 …俺らは甘いものに目がない。
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