*厄介者*

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ふいに少女が目を覚ました。 心配した亜由美が話しかけていた。 亜「だ、大丈夫ですか?」 少女はただうなずく。 今までの出来事を少し整理するような面持ちである。 由季夜さんは立ち上がって少女に話しを聞き始めた。 由「名前をきいてもいいかな」 「沙羅。西成沙羅。…どこ、ここ」 由「俺の事務所だ。怪我してるあんたを咄嗟に連れて来ちまった奴がいてな。安心しろっつーのも無理があるかもしれねえが、何にもしねぇから」 沙「あ…りがとう、ございます」 由「ところで、何があったんだ?」 沙「…わからない。ただ、誰かにナイフで襲われた。逃げて逃げて。痛くなって、道でうずくまって。それで、助けられた」 由「そ…か。帰るよな?」 沙「帰り…たい」 一人では、流石に帰らせれないだろう。 怪我してるし、連れて来たんだから。 光「んじゃあ影次。責任もって送ってこい」 俺は紅茶に砂糖をいれて言った。 影「ほぃ~」 緊張感のない返事が似合ってるよ、アホ面。
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