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俺は今、正体不明の少女を後ろに乗せている。
言われた住所まで、とゆうかむしろ道のりを教えてもらって、安全運転でいつもよりスピードを落として───90㎞/hをかろうじて下回っている───人気の少ない道を走る。
会話はない。風の音で声が掻き消されてきこえないから。
必死に俺にしがみついてるか細い腕には包帯。
彼女は何者なのか?
なんて気にしても、たとえそれを知っても、俺には関係ねえ。
30分も走れば、送り届けられるだろう。
そんで、また他人になって、それぞれの生活を謳歌すんだ。
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