*波紋*

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俺はできるだけ大きな声で沙羅に話しかけた。 様子を確認するためでもあるが。 影「オイっ、俺の左ポケット! 手ぇ突っ込んで銃だせ!」 沙羅は手を伸ばしてポケットに入れた。 わりかし大丈夫そうだな。 パニックにはなってねぇし。 そして、震える手で銃を取り出した。 影「さんきゅ」 俺は人気のない直線道路に入る。 ミラーに映る車に男が二人。 運転手と、銃を構える男。 スピードを上げて少しでも距離を離す。 カーブなどが無いことを確認して銃を受け取り、バイクをブレーキで止め、後輪を滑らして向きを少し変える。 そして上半身をひねりピストルを車に向けて発砲した。 続けて、3発。 バンッ、バンッ、バンッ… 狙う必要はない。 当たればいい。
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