突然の訪問

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ツキを召喚したその夜、スグルは夢を見ていた。 深い森の中を背中に白い翼の生えた少女と背中に蝙蝠のような翼の生えた少年が手を繋いで慌てて駆けている。 少年は後ろから追いかけてくる魔物を確認すると溜め息をはいて 「だから止めとこうって言ったのに。」 と少女に言うと少女は少年を睨み 「うるさい。こんな所にトロールがでるなんて知らなかったのよ。それに・・・・えっ。」 開き直って少年を責め立てるが話すことに夢中になって足元の根っこに気付かず引っ掛かってこけた。 少年も突然のことに反応できず一緒にこけてしまいトロールに距離を縮められてしまった。 「おい、立てるか?」 「ちょっと足捻っちゃったかも。」 「仕方ない、じっとしとけよ。」 と言うと同時に少女を抱き上げると走り出した。 しかしまだ子供の男の子が同い年の女の子を持ち上げながらそう長く走れるわけもなく暫くするとトロールに追い付かれた。
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