間章一、『異なる世界で。』

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 アクルの視界が真っ赤に染まる。      とっさにかばうように差し出した両腕は無くなり、噴水の様に赤い液体が。     「あ……あ? う、うぁ? あぁあぁぁぁあああぁああ!!!」      アクルの悲鳴が森中に響く。      酷い激痛がアクルを襲う。     「うっわ痛そ。 ほれアクル、ふぁいとふぁいとぉ~。」      その場にまるでそぐわない呑気な声が聞こえるが、アクルはそれどころでは無い。      血の海の中、不意にアクルは痛みを感じ無くなる。      自分は死ぬのかと、アクルは思う。     ――――まぁ、死ぬ場所が変わっただけ、か……。     「……え?」      アクルは再び眼を見開く。      アクルの視界には、無くなった両腕が、手が、確かにそこにあった。
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