間章一、『異なる世界で。』

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 クチャクチャと、美味しそうに口の中にある肉を食べるコロコッタ     「なん……で? だ、だって確かにあの時――!?」     「んな事より、逃げろよあんた。」      呆れた様な声がアクルの頭に響く。     「ほれ、あいつこっち見て無いだろ?  あいつよ、眼球動かせないんだわ、だから今あんた視界に映って無いし逃げれるかもよ?」      それを聞いて、アクルは立ち上がる。走ろうとした瞬間、コロコッタは頭を動かしアクルを睨む。     「あぁ、わりっ、あいつ、耳はいいんだわ。」      アクルは頭に聞こえるその声は最早届いていない。      コロコッタは、人の声を止めたのか、獰猛に吠えながらアクルに襲いかかる。     「あ……や、いやっ!」      アクルは必死な思いで横に跳ぶ。      コロコッタの飛びかかりを避け、僅かに安堵した瞬間、コロコッタのやけに長い尾がアクルに襲いかかった。
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