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クチャクチャと、美味しそうに口の中にある肉を食べるコロコッタ
「なん……で? だ、だって確かにあの時――!?」
「んな事より、逃げろよあんた。」
呆れた様な声がアクルの頭に響く。
「ほれ、あいつこっち見て無いだろ?
あいつよ、眼球動かせないんだわ、だから今あんた視界に映って無いし逃げれるかもよ?」
それを聞いて、アクルは立ち上がる。走ろうとした瞬間、コロコッタは頭を動かしアクルを睨む。
「あぁ、わりっ、あいつ、耳はいいんだわ。」
アクルは頭に聞こえるその声は最早届いていない。
コロコッタは、人の声を止めたのか、獰猛に吠えながらアクルに襲いかかる。
「あ……や、いやっ!」
アクルは必死な思いで横に跳ぶ。
コロコッタの飛びかかりを避け、僅かに安堵した瞬間、コロコッタのやけに長い尾がアクルに襲いかかった。
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