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――――おいおい、若いのにもったいねぇな、あんた。 それでいいのかい?
「……いいですよ、どうせ誰からも必要とされてないですし。」
――――マジでか? そいつぁあ不幸だねぇ……んじゃあ、あんたいらないのか?
「あはは……私が必要な人がいたなら、会ってみたいですね。 是非とも。」
――――そうかい、んじゃあお前さん、ちょいと付き合ってくれよ。
ハッ、と。 アクルは眼を見開く。
私は何と会話している……?
アクルの目の前には、暗く輝く球体。
頭から、落下する姿勢のままアクルは空中に止まっていた。
アクルは気付いていないが、周囲の木々すらも動いていない。
「―――――え?」
アクルは呆然としていた。
いったい、なにが――――――。
そのままアクルは暗い球体に包まれて、空に、天に、宙にと消えていった……。
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