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空ちゃんは休み時間になると僕の所にきて会話をしてくれる。
担任の先生も僕があまり会話しないことに困っていた。
「龍君もう少し誰かと会話して見ようか?」
といわれた。
僕は頷くだけだ。
他の生徒は外に出て遊びに行くと教室には僕と数人の女子だけだ。
達也君がまた前の席に座った。
「龍君外で遊ぼうぜ?」
僕は運動音痴だから嫌がられる。
「僕はいいよ♪だって僕が入ると嫌な顔されるから♪」
俺は笑顔でいう。
「さやか!きてたのか!」
僕の肩に手を乗せてため息をした。
「今日はずい分分厚いの読んでるね?龍君♪」
空の大親友だ。
「外に遊びに行きなよ?空ちゃんも廊下で待ってるよ?」
僕は本をしまい廊下に出た。
「龍君やっときてくれた♪」
僕は一番端っこの壁際を歩いた。
ここなら下を向いてもぶつからない。
「休み時間終わっちゃうよ!」
下駄箱に行く・・・・また僕の靴が無くなっている。
「僕やっぱり戻るよ♪」
靴が無くなっているのに気づいていた。
「靴見つけようぜ!龍君!」
達也が下駄箱に靴を入れて周りを探す。
「君達何してるの?」
担任の先生がきた。
「龍君の靴探してたんです♪」
空とさやかがいって担任は僕の下駄箱の中を見た。
「龍君後で職員室にきなさい!」
また僕は悪者にされるのだろうと思った。
「やべぇチャイムが鳴っちまった!教室に戻ろうぜ!」
僕達は五階まで走って教室に戻った。
「この時間は実習にしてくれ!龍君来なさい!」
僕は立ち上がり廊下に出る。
「座って!」
空いてい教室に移動して椅子に座った。
僕は下を向いていた。
また怒られるんだ。
「龍君もしかしてイジメられてるのかな?他に無くなった物あるか?」
僕は無言だ。
言えない・・・
教室に戻って皆の前でいわれるかもしれないから・・・・
「話せないかな?皆の前ではいわないから?」
信用出来ない。
そういって前の担任は全て話してしまったから。
「龍君私は前の君の担任じゃない!別な人なんだ!こんなに涙を溜めて辛かっただろ?もう我慢することないんだ!大丈夫♪先生がついてるから泣きなさい♪」
僕は自然に涙が溢れた。
止められない・・・・
始めて信用してもいいと思ったからだろうか。
隣に聞こえているかは分からないけど泣いた。
泣いている僕を先生は優しく抱きしめてくれた。
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