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えっ・・・なんで泣いているんだ?
「えっと、ごっ、ごめんねみやびちゃん」そう言って俺はみやびちゃんに頭を下げた。
「え゛っ!?ちっ、違うんです!こっ、これは、その」そういって言葉を濁らせせるみやびちゃんに対して、俺はみやびちゃんの言葉を静かに待った。
「嬉しかったんです・・・」
みやびちゃんはそう答えると半分は嬉しさもう半分は悲しさを表したなんとも言えない表情で言葉を紡ぎ出した。
「私、お友達が少なくていつもいつも暗いとか面白くないだとか言われて。今日も皆帰ってしまわれて・・・悲しかったんです」この時俺はやっとみやびちゃんが泣いていた訳に気付いた。俺はみやびちゃんが泣いているところをこれ以上見たくないと思いみやびちゃんを慰めようとした。だが次の瞬間、みやびちゃんは太陽の様な笑顔を見せてこういった。
「でも、もう淋しくも悲しくもありません!行方君がお友達になってくれましたから!」
この時俺は子供ながら思ったね、『あの笑顔をずっと見たい、みやびをその笑顔を守りつづけよう』と。
「じゃあ、折角友達になったんだし遊ぼっか!」その言葉を聞くとみやびちゃんは再度涙を流して「はっ、はいグスッ。遊びましょう」と言うと、涙を拭いこちらに向けて軟らかい笑みを送ってきた。
ドキッ
この時からだろう、俺がみやびに対して特別な感情を持ち始めたのは。
「じゃっ、じゃあ何して遊ぶ?」
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