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「如月敬也…」
少しの沈黙のあと白衣の男が不躾に呼ぶ。
名前を呼ばれた本人はビクリとするのも今日入学式で初めて会った顔も名前も知らない奴(一応教師)に名前を言い当てられたのだ。
怖い。
(何で名前知ってるんだよこいつ)
すると。
「一応教師だからな」
一瞬心を読まれたかの様にそいつが言った。
…怖い。
「…どうでもいいけど、二度と先輩におかしな事するなよな!」
「おかしな事?」
「手握って抑えていただろ!」
「こんな風に?」
すると白衣の男は如月の手首を抑えて聞き直す。
「そうだよ、こんな風に…って!…なに掴んでんの!?」
「え?」
(いやいや、え?じゃなくて!)
「離せよ!殴るぞ!離せってば!」
じたばた抵抗を試みるもあまり意味がなかった。
それは白衣の男と如月の体格差からいっても歴然だった。
「暴れるな」
白衣の男が耳打ちしてくる。
怖い怖い怖い怖い!
尚も必死で抵抗を続ける俺に男は…。
…ベロ
男は無防備な如月の左耳の穴をベロリと舌で舐めた。
ザワザワザワザワ…
「ぅ…っ」
鳥肌が立つ。一瞬にして抵抗をなくした如月は力を削がれた。
「テメェ、俺に触るんじゃねぇよ!変態教師!」
だが必死に虚勢を張り暴言を吐く。
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