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朝、目覚まし時計がなる。
「遊斗、早く起きなさい。」
向こうの部屋から母さんの声が聞こえる。
「んぅ~~~~……。」
聞こえないフリをして布団にくるまる。
あと五分だけ……。
「今日から高校でしょー?」
「あ!」
オレは慌てて飛び起きる。
「忘れてた!」
急いで顔を洗い、真新しい制服に着替える。
起きていろいろしてリビングのテーブルの椅子に座るまでの時間、僅か一分。
「あんた、早いわね。」
母さんが呆れたような目で見る。
「そう?普通でしょ。」
「まだパン焼けてないんだケド。」
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