歪んだ親子の絆

3/13

6人が本棚に入れています
本棚に追加
/72ページ
「ハハハハハ、おかし、何よ。 その絶叫、わははははははは はは。駄目、笑いが止まんな い。ヒッ、ハハハハハ。」  それを聞いた達哉は、白い手も私が笑ったと同時に、消えた事から 「狼漣!?」  と私に怒って来ていた。私は笑いながら 「ごめんごめん、まぁ目が覚め たでしょ。」  と言うと、達哉は先程まで寝ていた事を思い出し、バツ悪そうに、 「あぁ…、しかし狼漣も、大分 俺達に対して警戒しなくなっ たな。」  と微笑み、言って来ていた。私はそれを聞いて、 「いえ、申し訳ないけど。私の 中で、完全に貴方たちを信用 している訳じゃない。たった 一週間で、私は過去が振り切 れる訳ないから… ごめんなさ い。貴方たちは、私を歓迎し てくれているのは解るけどさ …。」  と俯きながら言うと、達哉は微笑み 「そっか…、まだ道は険しいか 。まぁ、ゆっくりでいいから さ、いつか狼漣の本当の笑顔 が見れるのを、楽しみにして いるよ。」  と言ってくれていた。私はそれを聞いて、嬉しく感じた。だから 「ありがとう。さてと、どこま で説明したっけ?」  と首を傾げ聞き、達哉が答えようとした時、扉の方から 「あれ、狼漣に達哉じゃない? こんなところで、何してんの さ?」  と女性が話掛けて来たので、私と達哉は振り返ると、そこにはアリシアがいて 「あぁ、ちょっと狼漣に魔法に ついて、教わっていたんだ。 」  と達哉が説明すると、アリシアは小首を傾げ 「達哉くん、人間は魔法なんて 使えないんだし、教わっても 意味ないんじゃ?」  と聞いて来たので、達哉は苦笑すると 「まぁ、そんなんだけどな。魔 法が、どのような仕組みでな ってるのか。知りたかったん だよ。」  と言うと、アリシアは、 「ふーん、でも達哉、勉強は長 続きしないじゃん。たいてい 途中で寝てるやん?」  と小首を傾げ、言って来たので、私はぷっと笑い 「さっきまで、寝てたよ。達哉 。」  とばらしてやると、アリシアは笑うと、 「ハハハハ、駄目やん。達哉、 教わってもらって、寝ちゃ。 」  と達哉をからかうように言っていた。達哉はばつが悪そうに
/72ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加