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嬉しいのに、
私はいつもそれを隠そうとする。
私はわざと
目を丸くして、
「理解?」
と復唱した。
「そう、理解。
誰も僕なんか興味すら示さなかったのに、君は興味を通りすぎて、一生懸命に理解しようとしてくれた。
僕は存在している意味さえなかった人間なのに、君が理解をしようとしてくれたことで、僕には存在する意味ができたんだ。
だから僕は…美春から救われたんだよ。」
「大ちゃんって哲学的だね。そこまで考えて生きてるなんて、また新発見。
でもちょっと私のことは買いかぶりすぎ。」
口ベタなのは私かもしれない。
買いかぶりすぎって言葉は本音だけど、
もっと言いたいことがあるのに。
大ちゃんは何も言わなくなった。
そうだよね…
こんなに大ちゃんは勇気を持って素直に言ってくれてるのに、
私はひねくれてばっかり。
こんな自分が嫌い。
私は、勇気を振り絞った。
恥ずかしくて、怖いけど、
ひねくれてばっかりじゃダメだと思って、
口を開く。
「でも、嬉しいな。守りたいって響き、とても幸せを感じる。
私、大ちゃんにずっと守られたいよ。」
「うん。守る。だから…僕はまずは美春より強くならないと。」
「えっ?」
、
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