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「僕は自分が弱い人間だから強い女性が好きなんだと、今は思う。」
「大ちゃんは今は私を守ってくれる自信がないの？」
私は動揺を隠せないどころか、
少し強い口調で言った。
…冗談って言って。
目の前が真っ暗になるくらい、胸が痛くなる。
しかし、大ちゃんは
私の強い口調を受け止めて、話し出す。
「今はダメなんだ。僕には守ることができない。美春に限らずね。誰一人として、僕のような何の特色もない人間が他人を守れるような簡単な社会じゃないってことぐらい解ってる。
現に自分の進路すら決められないでいるし。
だから、美春みたいな強い人間が好きなんだと思う。
それに楽だしね。」
「…私が強い？本当にそう思うの？」
「強いよ。少なくとも僕よりね。」
「…そっか。」
私は、このとき、
今まで知っていたはずの大ちゃんを
さらに知れたと思った。
涙が出そうになったけれど、顔をさりげなく隠して見えないようにした。
でも、本心は
この顔を…
この気持ちを見てほしかった。
けれど、あなたは、
私の顔を見ようともしなかった。
やっぱり私、
ひねくれてるね。
見てもらいたいなら、
隠さないで見せればいいだけなのに。
それだけ私は大ちゃんのことが好きなの。
ずっとこの人と一緒にいたい。
いつまでも、
いつまでも、
一緒にいたい。
だから私は、
この大ちゃんの言葉で決めたの。
ずっと一緒にいたいから、
別れようって。。。
、
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