2/2
前へ
/10ページ
次へ
「いいわ、舐めさせてあげる」 綺麗な指で、口から靴下が取り出される。 「―――あ…」 口内の異物がなくなり、思わず声が漏れた。 少女は微笑んで、靴下を男の瞼においた。生温かく、しっとりと濡れている。 「ほら…」 顔の前に突き出された黒い革製の靴の先端。 男は震えながらゆっくりと舌を這わせはじめる。 「もっと…でないと貴方は奴隷になれないわ…」 その言葉に、だんだんと噛み付くような動きになっていく。 しばらくそのままなめていると、少女は微笑んで言った。 「いいわ、楽にしてあげる」 男は一層靴を舐める。 首に巻き付いた黒帯を引くつよさが強くなる。 靴は光沢を増していく。口の端から唾液が溢れる。 下腹部に快感が走る。靴を舐める。首が絞まる。腰がゆれる。前が見えない。帯が喉を圧迫する。痛い。黒い革ぐつをはむ。こわい。くるしい。いたい。くびが…―――。 そのうち男は動かなくなり、あとには何もなくなった。
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加