参【死体】

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 その様子に、思わずキョトンとしてしまう。  どうやらこの家ではこれが普通らしい。誰も反応はしない。 「いい子」  絶対零度の頭を撫でて、それから絶対悪は棗の持っていた湯飲みを受け取った。  それを差し出して、首を傾げて笑う。 「でも、まずは僕に言わなきゃいけないことがあるんじゃないの?」 「あ…夢路のこと、ありがとう」 「ん、よしよし」  絶対零度は湯飲みを受け取り、ちびりとお茶をすすった。  ぼんやりと、二人がとても愛し合っていることを実感した。  けれどなんだろう、この切なさは。 「夢路、先生と会ったんだね」  ふと絶対零度が言う。  僕は小さく頷いた。 「そうか…」  少し笑って、絶対零度はそっと絶対悪の膝に頭を預ける。 「四季?」 「…眠い、聖一」  ほんの少しの会話で、疲れてしまうらしい。  目を擦りながら、それでも絶対零度は動かなかった。
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