参【死体】

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「えー、何で俺ばっかり!」 「文句ばっか言ってないでさっさとしな」  僕たちは二人を見送って、それから再びリビングでテーブルを囲んだ。  棗が絶対零度を覗き込む。 「まだここにいたい?」  絶対零度はこくりと頷いて、棗を見上げた。 「先生、呼んできてあげるから」 「ありがとう…悪いな、いつも世話かけて」 「いいの。私も四季に助けられたんだから」  棗はそう言って笑うと、僕のほうをちらりと見る。  その視線が何を言いたいのか何となくわかったから、僕は小さく頷いた。  部屋を出ていく棗の後ろ姿を見送って、僕はそれから、絶対零度のほうへ向き直る。  見ていて、と、棗の視線が言っていたから。 「ねえ、四季」  僕はおもむろに口を開いた。 「なんだ?そんな顔して」  情けない顔をしていたのかもしれない。  僕は一瞬口ごもり、躊躇いながらも、聞かずにはいられなかった。 「さっき、絶対悪に再婚を勧めたのは…本心?」
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