参【死体】

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 ハハ、と笑いながら、絶対零度は天国さんの膝に頭を乗せる。  うたた寝っていうか、がっつり寝る気じゃん。  もしかすると、機械に繋がれているのが嫌だからここにいたがるのかもしれないな。  しばらく頭を撫でていると、小さく寝息を立て始めた。 「どうやらもう普通に睡眠も取れそうだな」  天国さんはそう言って、少しだけ笑った。  ずっと無表情だったから、なんだかそれが新鮮だった。 「さっき、何を言いかけたんですか?」  棗がぽつりと問い掛ける。  そう言えば、何かを聞こうとしているように見えた。何だったんだろうか。  天国さんはなんだか寂しそうに目を細める。 「何故『先生』と呼ぶのか…」 「ああ…」  棗も、ふと視線を落とした。 「以前は違ったんですか?」  事情を知らない僕は、気になってそう聞いた。 「小さい頃から四季の面倒を見てた俺は、父親以上に親みたいなことをしていてな…昔は『お父さん』と呼ばれていた」
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