ごめん

10/17
前へ
/136ページ
次へ
少しだけ、嫌な感じがした。 私は部屋を飛び出し、お兄ちゃんの家に向かった。 玄関からおばさんが出てくる。 『あら??凛ちゃんおはよ。』 『おばさん!!お兄ちゃんは!?』 『悠希は、昨日帰ってないわよ??友達の女の子送るからって。彼女かしら??笑』 おばさんは、ニコニコしながら話す。 『おばさんありがと。』 そう言って駅まで走った。 昨日、私があんなこと言ったから、お兄ちゃんが紅音さんと…。 走っているせいか、それともお兄ちゃんのこと考えているせいか、だんだん苦しくなる。 駅に出るところで止まり、お兄ちゃんがくれた、クラウンのピンキーリングを見る。 『お兄ちゃん…。』 涙が溢れ、目を閉じる。 上を向き、無理やりにも涙をのんで走り出そうとしたとき 『凛??』 お兄ちゃんの声がした。
/136ページ

最初のコメントを投稿しよう!

27人が本棚に入れています
本棚に追加