ごめん

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ふと横を見ると、お兄ちゃんが紅音さんと一緒にいた。 紅音さんも涙目をしている。 『悠希…。凛ちゃんと二人で話させて。』 紅音さんからの意外な言葉。 お兄ちゃんは、『分かった。』と言って席を外した。 『ちょっと来て。』 紅音さんに、腕をつかまれる。 『昨日は、ごめんね。私も悠希にあんなこと強引にするつもりはなかったの。けど、…どんな男と付き合っても、何かしても、私はどこかで悠希を求めていた。だから、あんなこと…。あなたに悠希がとられてしまいそうと思うと余計に腹立って、負けたくなくて。…とにかく、ライバルとしては最低よね。これからは、こんなことしない。あなたに負けないから。』 今まで嫌みみたいに言っていたのに、今日の紅音さんは凛々しく、背中をはって、私をみて、力強く話した。
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