27人が本棚に入れています
本棚に追加
ふと横を見ると、お兄ちゃんが紅音さんと一緒にいた。
紅音さんも涙目をしている。
『悠希…。凛ちゃんと二人で話させて。』
紅音さんからの意外な言葉。
お兄ちゃんは、『分かった。』と言って席を外した。
『ちょっと来て。』
紅音さんに、腕をつかまれる。
『昨日は、ごめんね。私も悠希にあんなこと強引にするつもりはなかったの。けど、…どんな男と付き合っても、何かしても、私はどこかで悠希を求めていた。だから、あんなこと…。あなたに悠希がとられてしまいそうと思うと余計に腹立って、負けたくなくて。…とにかく、ライバルとしては最低よね。これからは、こんなことしない。あなたに負けないから。』
今まで嫌みみたいに言っていたのに、今日の紅音さんは凛々しく、背中をはって、私をみて、力強く話した。
最初のコメントを投稿しよう!