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緋色は痛む足を押さえながら恐る恐る訊ねる。
「もしかして…貴女もダイヤのオーディションを受けるんですか?」
美少年は一瞬強ばった顔をして…
そして微笑んだ。
「まぁね」
緋色に一瞬ゾクリと悪寒が走った。
その爽やかな微笑みが何だか……
怖くて…
緋色は顔を強張らせながら、足の痛みを忘れてスックと立ち上がる。
「お……俺…先に行きます!!オーディション始まるんで…お互い頑張りましょう!!」
緋色は足の痛みを今だけ忘れて、逃げ出すように会場に走り去っていった。
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