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湖の縁まで歩いて来たエクソシストを困惑しながら見つめた。
逃げ出さない俺にどこか安堵したように溜め息を吐いたエクソシストはしゃがみこんでまた口を開く
「この間は悪かった…。ろくに確認もしないで酷いことをした…。あれから…依頼主とか…町の住人に聞いてみたらどうも話が合わなくてな…。すまなかった…」
「い…い。もう…気にしてない…」
相手の言葉にひたすら困惑するばかりだけど…エクソシストが嘘を言ってるようにも見えなかった。それに…初めて、人間と話せたことが嬉しくて…
俺は遠慮がちに少しだけ泳いでエクソシストに近づいたら、エクソシストはおいでと言うように手招きした。
「…お前名前は?」
「李斗…」
「李斗か…俺は上総。なあ李斗、良かったら俺と友達にならないか…?」
「っ…」
エクソシスト…上総の言葉に言葉を飲んだ。
ずっと欲しかった…人間の友達…。
上総がエクソシストだとか、俺を傷つけた張本人だとか…またマナに叱られちゃうとか…そんな事を考えながらも俺は無意識のうちに頷いていた。
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