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いつもの、懐かしい二人の言い争いに自然と頬が緩んだ気がした。
笑えているかは分からないけど、それを見たマナと上総はやさしく笑ってくれる。
「李斗…大好きだよ…もし世界が全部お前の敵になったとしても…ずっと傍にいるからな」
「ん…ありがと上総…俺も大好き!」
「!」
「こら李斗!!」
マナの隙をついて、俺から上総に口付ける。
上総は驚いたように俺を見ると直ぐに悪戯な笑みを浮かべて俺を抱き上げ、マナから逃げるように走り出した。
驚いて上総の首に抱きつくと案の定後ろからすごい形相をしたマナが追いかけてくる。
「エクソシスト待て!李斗は置いていけ!」
「自分の息子が幸せになるんだからちょっとくらい外泊許せよ!」
「が…、エクソシスト!李斗に手を出したら真っ先にお前の息の根を止めてやる!」
「マナ!夜には戻るからっ」
「李斗!」
心に追った傷も、まだ消えないのかもしれない…けど…貴方が傍にいてくれるなら、それだけで俺は幸せだって思えるよ
もし、願いが叶うなら…貴方の傍でずっと笑っていられますように…
END
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