第一章

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何故ブッシュなのかということはおいといて、とりあえずぎこちなく会釈して流そうとする。 「うおい!反応薄いよ!〇水の頭髪より薄いよ!」 謝れ。確かに異論はないが、今すぐ謝れ。 とここで貴由は顔を改めて問いただしてきた。 「それより陽平くん?さっきの時間はどこに行ってたんだい?」 これには何の疑問を抱くことなく事実をありのまま伝えた。 すると 「あれま。聞きました?奥さん。不良がいますわよ不良が。」 などと夕乃に耳打ちし始めた。丸聞こえなのに。 夕乃も真剣に聞いており、 「うんうん。確かにダメだよね。」 なんて相づちを打っている。 「これは道を外れる前に正しておくことが必要ね。」 「うんうん。」 何を言ってるのだろうねこの二人は。 「そんなわけだから困った時の救世主、町田大先生に相談しに行こう。」 お願いしますどうかこのことは彼女には内密に本当にごめんなさい二度とこのようなことは致しません誠に申し訳ございません生まれてきてごめんなさい。 ただでさえあの人テンションに流されやすいのに、あの一件…ああ。思い出したくもない(二巻参照)…。があるのに会ったら悲惨な目に遭うことくらい分かっているゆえに、この海の底よりも遜った俺の態度。本当に感心するよね。謝る時のお手本と言っていいだろう。 ヘタレなんて言葉ハジメテキイタヨー。 そんな俺の態度に貴由は 「いやいや。不正に関しては厳しく取り締まらないと。ジャスティス柳瀬の名折れだぜ。」 いつからそうなったのですか。 っていうか俺の中では、ミステリアス柳瀬で固定されてるんですけどね。
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