余命1ヶ月・・・

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あまりにも残酷だ・・・。 こうでもして俺達の中を壊したいのか…。 俺は今後どうすればいいんだ… 。 昌宏の頭に色々なことが過ってくる。 昌宏は病院の中に入れず、一人入り口近くのベンチに座っていた。 「余命1ヶ月だ…。」 「えっ…。」 佳奈江の父親が昌宏に告げた。 その一言に、昌宏は何も喋れなくなった。 「今まで佳奈江に優しくしてくれてありがとう。心から感謝しているよ。佳奈江はこれから先、もう長くはないが、出来る限りの事はしようと思っている。昌宏くんも時間が有ったら佳奈江に会ってやってくれ。なんせ佳奈江は昌宏くんが大好きなんだから…。」 佳奈江の両親にこのように言われて、どのくらい時間が経ったのだろう…。 夕陽が沈みかけている。 俺は一体どうすれば…。 時間は止まらない。止まるはずもない。俺はそうゆう世界に産まれてきた。俺だけじゃない、佳奈江も、佳奈江の両親も、この世界に産まれてきた総ての人は皆そうだ。悩んでるのは俺だけじゃない筈だ。 「俺が今、佳奈江に出来る事…。」 「何だ?」 「・・・そうだ、絵をプレゼントしよう。以前佳奈江に絵を誉められたことがあった。絵ならきっと佳奈江も喜んでくれる…。その前に佳奈江に会いに行こう。」 そう心に誓い、佳奈江のいる病室に向かった…。
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