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あの日の出会いから、昌宏は大学に通う楽しさを覚えた。 ・・・と、いうより佳奈江に会うのが密かの楽しみになっていた。 「佳奈江という名前かぁ、いい名前だなぁ。そして髪はショートヘアーで、青のワンピースが似合ってたなぁ。次はいつ会えるんだ?」 ・・・と、考えながら校舎の中を歩いていた。 時間は正午、そろそろお腹がすくころ。購買で昌宏はいつもおにぎりを二つ買うのである(いつも同じ味)。 「さぁ、何処で食うかな。屋上か?」と言いながら購買を後にして、廊下の窓から中央の広場に目をやると・・・! 「佳奈江ちゃん?!」 思わず叫んだ。 そう、中央の広場に佳奈江が一人で食事をしていたのである。 昌宏は考えるより行動すべきと考え、すぐさま佳奈江のところに行った。 「ここいい?」 昌宏が言った。 「はい・・・あっ!あの時の。」 佳奈江はビックリした。またこうして昌宏にあったのだから。 しかも出会ってまだ二日だ。 「この間はごめんね。怪我はなかった?」 昌宏が言った。 「うん、なかったよ。ありがと。」 佳奈江は笑顔で答え、サンドウィッチを頬張った。 そのなんとも可愛らしい表情をみて、昌宏の心は揺れた。 (可愛い) 昌宏は初めて女性にこの様な感情を抱いた。 それから二人はこの二日の出会いをきっかけに急接近した。 行きも、帰りも一緒。食事を取るのも一緒。そして・・・毎日のようにメールや電話をした。 ある日、昌宏が部屋で小説を読んでると、佳奈江からメールがきた。 内容は・・・ 「明日、一緒に街に行こう。」 という内容だった。 「やった!!」 昌宏は部屋で叫んだ。 付き合いはじめて、二週間目だった。 ・・・その夜、昌宏は嬉しさのあまり、寝れなかった。 次の日、AM10:00約束してた場所に、しかも時間ピッタシに佳奈江が来た。 服装は白に水色の水玉模様の付いたワンピースだ。 「おはよう、じゃあ行こうか?」 昌宏が笑顔で言った。 佳奈江は笑顔で頷く。 二人の初デートが始まった・・・。
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