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「私達もう会えないのかな‥」
出逢いがいつかとかきっかけはなんだったかとかは覚えていない。
物心ついた時には側にいた。
いつも一緒に話したし、いつも一緒に遊んだ。
これからもそうやって過ごしていくって思ってた。
ずっと一緒にいられると思っていた。
離れる日がくるなんて事実を聞いた後でも有は信じたくなかった。
「大丈夫だよ。僕自転車買ってもらうんだ。早く乗れるようになって会いにくるから」
将焚は微笑んだ。
「でもこんなに離れてるんだよ」
「たったの指3本分だよ。ね?」
将焚は微笑んだまま自分の指を地図にのせ、青森から福岡まで進めてみせた。
「でも‥お母さんはそんなの無理って‥」
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